貸株市場から株を借りて売り崩す動きについて、疑問点を述べます。

かつて、株券があった時代に、街の証券担保融資業者(今は表向きない)から資金を借りて増資を引き受けたり、買い集めることがありました。

仕手筋A⇒街金Bから借り入れ⇒株券を担保として差し入れ ここまでは問題ないです。しかし、Bが預かった株券を売却するとどうなるか?
街金B⇒担保差し入れ株券を大量に売却⇒株価急落⇒仕手筋Aは担保割れとなり差額分を入金する必要に迫られるが、融資を受けて買い付けているため、追加資金はない⇒街金は多額の利益となる

これが平成中頃までのハコモノ銘柄によくあった事例です。

他には、第三者割当増資の株券⇒街金に担保差し入れ
本来は6ヵ月売却できない取り決めとします。しかし、引受人と街金が裏で結託して、融資返済が滞ったため、増資株券を処分。この場合、6ヵ月経過しなくても売却できます。また、引受人Aが、別の投資家Cに譲渡という場合もあります。大半の証券会社では、保管振替を利用して、A口座からB口座への移管はできません。しかし、ごく一部には、名目上担保処分でBに移管ということができます。いわば質流れのようなものです。

つまり、株券を借りて売り崩す行為は、街金がやっていた行為と同じです。叩かれて当然だと思います。売りたいなら貸借銘柄を売ればいいのに、浮動株の少ない銘柄を売り崩す行為には賛同できません。